- アオカナヘビを飼育してみたい!ニホンカナヘビとアオカナヘビの同居はできるの?
- 拒食してしまったカナヘビに強制給餌をしたいが、方法がわからない。
本記事では、このような質問や悩みに対する、私の実体験をまとめました。
SNSやYOUTUBEなどでアオカナヘビを見かけたことのあるカナヘビ飼育者であれば、誰しも「アオカナヘビ飼ってみたい!!」と思ったことがあることでしょう。
アオカナヘビとは、南西諸島の温暖な地域に生息する、日本固有種のカナヘビです。ニホンカナヘビが食べるエサや求められる飼育環境とさほど変わらないことから、ニホンカナヘビと同じ要領で飼育できると言われています。
私も、アオカナヘビをニホンカナヘビと同居させていたことがあります。
2022年のクリスマスに、アオカナヘビペアをお迎えしました。しかし、カナヘビ飼育者であれば誰もが一度は経験するトラブルが、同時に訪れたのです。
- ニホンカナヘビとの同居直後のケンカ
- 原因不明の衰弱
- 拒食(何日もエサを食べないこと)
本記事では、アオカナヘビの飼育に興味のある方に向けて、アオカナヘビ飼育で私が体験したトラブルと、試行錯誤の結果をまとめました。
最後まで読めば、カナヘビ飼育で急にトラブルをが起きたときの対処法方法を知ることができますよ。特に、爬虫類を飼育する上で、拒食はよく起こることです。弱ってしまったアオカナヘビへの強制給餌方法を知っておいて損はないはず!
- アオカナヘビをお迎えした経緯 から読む
- ケンカ勃発!ニホンカナヘビとの同居に失敗 から読む
- 謎の下半身不全に見舞われたアオカナヘビ♂ から読む
- 緊急で新飼育環境の立ち上げ から読む
- 拒食による強制給餌 から読む
カナパパってこんな人
それでは、本題にはいっていきましょう。
アオカナヘビをお迎えした経緯
私がカナヘビを飼い始めた理由の1つに「自らの手で、カナヘビを孵化させて育てたい」という想いがありました。小学生のころから、密かに想い続け、しばらくは忘れていた夢です。
子供と一緒に昆虫散策をしている最中に出会ったニホンカナヘビをきっかけに、2021年夏、ようやくその夢は叶いました。
アオカナヘビを孵化させ育てたい
現在の夢は「自らの手で、アオカナヘビを孵化させて、育てたい」です。
アオカナヘビとは、日本の南西諸島(沖縄本島など)に生息する、鮮やかな緑色をした日本固有種のカナヘビです。近年の開発などによりアオカナヘビの生息数は減少傾向にあり、2023年現在、準絶滅危惧種に指定されています。
過去に1度アオカナヘビ飼育に失敗
私は、過去にアオカナヘビのペアをお迎えしたことがあります。しかし、数日後にアオカナヘビ♂が突然死してしまいました。今でも原因はわかっていません。
アオカナヘビ♀は、他のニホンカナヘビとトラブルなく同居していましたが、半年ほどで亡くなりました。他のカナヘビも同時期に数匹亡くなったことから、原因は、観葉植物をカットしたことによる有害ガス発生の中毒死と推察しています。
いずれも、飼育者である私の知識不足です。カナヘビの死に落胆し、私は夢追いを諦めていました。しかし、「やはりアオカナヘビを孵化させて、育てたい」この想いを騙し続けることはできそうにありません。
2022年12月25日、『自分へのクリスマスプレゼント』とかこつけて、知り合いのブリーダーさんよりペアのアオカナヘビをお迎えしました。
この時には、困難な飼育が待ち受けていようとは、知る由もありませんでした。
ケンカ勃発!ニホンカナヘビとの同居に失敗
ニホントカゲとも一切のトラブルなく同居できている我が家のニホンカナヘビたち。現在の飼育環境を立ち上げてしばらく経過し、どの子達も健康に育っていることから、アオカナヘビたちを同居させても問題ないと判断しました。
しかし甘かった・・・
お迎えしてきたアオカナヘビペアを入れた瞬間、1匹のニホンカナヘビ♂が、アオカナヘビ♀を追い回しはじめ、なんと首元に食いつき始めたのです。
これはマズイ!すぐさまレフリーストップに入ります。
ケージの予備がなかったことから、ワラジムシをストックしていたガラスケージに移します。
悩む間もなく、アオカナヘビたちのために、新しい飼育環境の立ち上げです。
あっ、購入の前には、奥様に事情を説明しました。
これ以上、生き物のケージを増やして家のインテリアを崩すな!とキツく言われていましたからね…。
謎の下半身不全に見舞われたアオカナヘビ♂
お迎えして3日、発注した飼育用品が届き、お引越しをしようとした矢先の出来事。アオカナヘビ♂が不思議な動きを見せて、下半身がうまく動かない素振りをみせて、弱り始めたのです。
この瞬間、私の脳裏には過去のトラウマが芽生えました。「過去の悪夢の再現」と絶望しかけました。
「何かできることはないか?」と、手の上で温めつつ、バスキングライトの近くで身体を温めること2分。なんと、おぼつかなかった下半身が少しだけ動くようになったのです。
一体、何が原因で体が麻痺し、回復したのでしょうか?未だににわかりません。温めて回復したことから、「低体温」による不具合だったのか…今でも謎のままです。
とにかく、回復してくれて本当によかったっ!!!!
緊急で新飼育環境の立ち上げ
アオカナヘビ♂の下半身不全が回復したところで、新たな飼育環境の立ち上げです。
今回の飼育環境は、下記商品を活用して立ち上げました。
飼育環境の立ち上げに使用した商品
ライトな、私が信頼するマイクロサンとマイクロUV LEDを使うことにしました。マイクロUV LEDは家に在庫がありました。付属部分が壊れていたものの、照射には支障がないようなので、そのまま活用します。
個人的にチャレンジだったのは、グラステラリウム3045とヒーティングトップSでした。
使ってみて分かった グラステラリウムが人気の理由
グラステラリウムは様々な方が生体飼育で利用していますが、私は購入したことがありませんでした。メインでニホンカナヘビを飼育している環境では、アクリル製のケージを採用しています。理由は「軽い」ためです。
腰痛持ちである私は、重さのあるガラス製ケージを敬遠してきたのですが、人生初のグラステラリウムに驚愕です。一言でいうと、非常に使いやすいです。人気がある理由が頷けます。
- 前側から観音開きの開く扉やロック音がうるさくない
- ステンレスメッシュ製の上蓋にはコード穴があり、ライトをケージ内に設置しやすい
- 3045サイズを使用してみると、そこまで重くない(重さ:6.6kg)
ランプステーが1個、付属でついてきます。別売りもされていますが、マイクロUV LEDサイズの灯具であれば、ステー1つに2つのライトを取り付けられました。
ケージ後ろにコード穴もあるので、ケージ内にライトを設置する際、「上蓋が閉まらなくなる」ということもありません。
岩肌を表現したポリエステル製のバックグラウンドが付いてきますが、こちらは外します。
間に生体や生き餌のコオロギなどが侵入すると面倒ですからね・・・。
「一家に1台、グラステラリウム」と言っても過言ではありません。サイズも豊富なので、生体にあったものを購入してみてください。
ヒーティングトップはMサイズを推奨
冬場の飼育はヒーター必須のため、グラステラリウムと同じGEX製のヒーティングトップを採用しました。普段は暖突を活用していますが、今回はなぜか、よくわからない好奇心が働いたのです。
ヒーティングトップシリーズは、同じメーカーの商品ということもあり、グラステラリウムの上蓋に置くだけという楽チン仕様です。
しかし、グラステラリウムの高さが45cmあるため、ヒーティングトップSでは、ケージ底面まで暖気が行き届きづらいようです。もともとの温度は18℃、ヒーティングトップ設置から30分で、22℃まで上昇しました。
バスキングライトも設置するので、22℃でも問題ありませんが、25℃くらい行くかな?と期待していました。
個人的には、ヒーティングトップもMにしておいて良かったという感想です。
植物のオブジェに登った高さであれば、もう2~3℃高いようで、アオカナヘビ達は常に高いところにいます。
高いところにいる理由は、アオカナヘビが樹上性の生き物だからかも!
拒食による強制給餌
急な飼育環境の立ち上げと並行して悩まされているのが、拒食です。
ピンセットには怯えて逃げ回り、人工エサの置き餌も試しましたが、全く食べる様子がありません。生きエサなら食べるか?!と即調達したSMサイズのフタホシコオロギを与えるものの、これもダメ…。
少し大きすぎたかもしれない、と。コオロギには申し訳ないけど、後ろ脚を取り、上半身を切り与えたところ、♂は食べてくれました。
数日後、様々な人工エサを交互に与えてみた結果、アオカナヘビ♂はバグプレミアムにのみ反応してくれました。3分ほどかけて、ゆっくり飲み込んでくれました。
アオカナヘビ♀の拒食原因
ようやく一安心…と言いたいところですが、♀の拒食は重症です。カットしたコオロギにも反応せず、人工エサからも逃げ回り、起き餌には無反応。
私なりに、アオカナヘビ♀が拒食を起こした理由を考えてみました。
- WC個体の捕獲や環境変化によるストレス
- ニホンカナヘビに噛まれたショック
1つずつ、解説していきます。
WC個体の捕獲や環境変化によるストレス
WC とはワイルドコート(Wild Caught)の略で、野生で採取された個体のことです。
今回お迎えしたアオカナヘビペアは、いずれもブリーダーの方が野生で採取した個体でした。自然下→ブリーダーにより飼育→我が家と、直近で2回もの環境変化があったことがストレスとなって、拒食を起こしてしまっている可能性があります。
ニホンカナヘビに噛まれたショック
2つ目の可能性は、ニホンカナヘビに噛まれたことによる恐怖・ショックにより、拒食になってしまったことです。拒食しているアオカナヘビ♀は、ニホンカナヘビに噛まれたしまった個体であることから、可能性が高いです。
強制給餌の手順 ゆるく溶いた人工エサをなめさせる
噛まれたショックや環境変化によるストレスは、時間が解決するしかありません。しかし、エサを食べないと徐々に衰弱してしまいます。
お迎えして6日が経過、相変わらずアオカナヘビ♀は餌を食べません。腹も凹んできたため、飢餓による衰弱が気になるタイミングです。生体にストレスをかけるため、本当はやりたくなかった強制給餌を試すことにしました。
強制給餌のやり方は、手で生体を固定して、口元にエサを与える方法が一般的です。しかし、生体に与えるストレスを踏まえ、下記のオリジナル強制給餌を試してみました。
カナヘビが動いてしまうため、口元に人工エサを近づけることがなかなか難しいです。
人肌の温かさに加え、保温器具の近くに手を近づけてあげるとカナヘビは活発になります。火傷しないよう、熱すぎない距離を保つようにしましょう。
試行錯誤の結果、強制給餌にてそれなりの人工エサを舐めさせることに成功!心なしか、その翌日から♀の動きに機敏さが戻った気がします。
拒食に改善の兆しが!きっかけはハニーワーム
強制給餌から2日、拒食がひどかったアオカナヘビ♀が、ハニーワームを食べてくれました。
ハニーワームは嗜好性が高い生き餌として、主に拒食している生体に有効とされています。しかし、カロリーが高すぎる、他のエサを食べなくなるというデメリットがあります。
しかし、このまま拒食が続くと命の危険もあり、背に腹は代えられない状態でした。カルシウムパウダーをまぶした状態のハニーワームを、ピンセットで与えます。
結果は失敗、興味を示すどころか、オスもメスも逃げてしまいました。しかも、ピンセットでつかんだハニーワームを落としてしまいました。
合わせてハニーワームを回収しようと、ピンセットを置いてケージ内を見ると・・・。
なんと、アオカナヘビ♀がハニーワームを食べていますっ!!!
1月2日現在、今年1番嬉しい出来事です。
このまま拒食が回復してくれるとよいですね!
まとめ アオカナヘビの飼育経験でトラブル多発!初心を思い出す
カナヘビ飼育からまもなく3年経過し、これまで様々な悩みを体験してきました。試行錯誤しながら解決策を見出してきましたが、飼育に関する悩みを同時に複数抱えたのは初めての経験で、てんやわんやです。
試行錯誤の結果、少しずつですが好転していました。今後、アオカナヘビペアの飼育奮闘記をシリーズとして発信していきます。
2023年は、「アオカナヘビベビーを育てる」という夢に向き合っていくぞー!!
\本記事から1か月後の飼育経過はコチラから/
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