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ニホンカナヘビも絶滅危惧種!?日本に生息する美しいカナヘビ6種類を解説

日本にはどんな種類のカナヘビは生息しているの?

カナパパ
カナパパ

本記事では、こんな疑問にお答えします。

日本には、ニホンカナヘビをはじめ、全6種類のカナヘビが生息しています。しかし、環境問題や生息地破壊、天敵となる動物の参入により生態系は大きく崩れ、一部のカナヘビは数を減らしつつあります。

日本原産の美しいカナヘビたちを保護するため、毎年、環境省レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)は改訂され続けている状況です。

「何も知らずに、捕獲禁止になっているカナヘビを捕まえて飼育してしまった」なんてことのないよう、あらかじめカナヘビの種類を把握しておきましょう!

カナパパってこんな人

さて、さっそく本題にはいっていきましょう!!

目次

日本に生息するカナヘビは全6種類

日本に生息するカナヘビは全6種類

日本には、全6種類のカナヘビが生息しています。

それぞれの種類の生息地、生態、体の特徴を説明していきますね。

ニホンカナヘビ

ニホンカナヘビ

日本全土に生息するカナヘビです。一般的に「カナヘビ」というと、このニホンカナヘビを指すことが多いです。

ニホンカナヘビの特徴や生態については以下リンク先の記事で詳細を紹介していますので、合わせてご覧ください。

→ カナヘビとは?現代を生きる小さな恐竜 カナヘビの特徴や生態について解説

コモチカナヘビ

出典:利尻礼文サロベツ国立公園 サロベツ湿原センター

コモチカナヘビとは

日本では北海道北部の一部にしか生息していない、とても珍しいトカゲです。国外では、ヨーロッパからユーラシア大陸北部に広く分布し、北は北極圏にまで生息する、もっとも北限に生息しているトカゲでもあります。

分布が限定的であることに加えて、農地開発による生息地の破壊により、日本国内の生息数は減少しており、環境省のレッドリストでは”VU絶滅危惧 II 類”に部類されています。

なお、北海道枝幸郡浜頓別町では、町の天然記念物に指定されています。

コモチカナヘビの生態

コモチカナヘビの最大の特徴は、「コモチ」という名前の通り、卵を産まずに子どもを出産する「卵胎生」であることです。つまり、直接赤ちゃんカナヘビを“出産”します。

カナパパ
カナパパ

コモチカナヘビが直接赤ちゃんを産む能力は、母胎内で胎児を保護しなければならない過酷な環境に適応するために身に着けたものだと考えられています。

ニホンカナヘビが卵から孵化するには、20℃前後で30~40日かかります。いっぽう、メスの体の中なら、寒さで卵が育たないなんてことはありませんからね。

なお、ヨーロッパの比較的暖かい地域に生息するコモチカナヘビの中には、普通に卵を生んで繁殖する個体群も存在します。

コモチカナヘビの体の特徴

全長は14cm~18cm、尾を含めない長さは5.5cm ~7.5cmと、尻尾が全長の2/3ほどを占めるカナヘビの中では、ずんぐりとした体型をしています。

鱗は、ビーズ状の光沢があり、他のカナヘビとの比較は簡単です。

アムールカナヘビ

出典:対馬の昆虫館

アムールカナヘビとは

アムールカナヘビは、ユーラシア大陸(韓国・中国北東部・朝鮮民主主義人民共和国・ロシア(沿海地方))に生息しているカナヘビです。なぜか、日本では唯一、長崎県の対馬にのみぽつんと生息しています。

アムールカナヘビの生態

アムールカナヘビは、臆病で動きも俊敏です。ニホンカナヘビとは異なり、夜間は地面の隙間を利用した洞穴で眠ることが多いです。また、穴を深く掘って産卵も行うことが多く、ニホンカナヘビよりも警戒心が強いです。

アムールカナヘビの臆病な性格のゆえんとして、対馬にはツシマテン(食肉目イタチ科テン属に属する哺乳類)、ツシマヤマネコ、アカマダラといった天敵が多く生息しているためかもしれません。

アムールカナヘビの体の特徴

全長22~26cmほど。尾は全長の2/3を占めます。ニホンカナヘビとよく似た体系をしていますが、よりズッシリとしている印象です。体色は背面は褐色で、唇部分の黒い斑点と、胴部から尾部まで連続する背中の楔型の帯模様が特徴的です。

アオカナヘビ

アオカナヘビ

アオカナヘビとは

近年の開発などによりアオカナヘビの生息数は減少傾向にあり、サトウキビ畑やその周辺の草原から、ほとんど姿が見られなくなっています。

そのため、環境省のレッドリストに絶滅のおそれのある地域個体群として指定されているほか、準絶滅危惧種(NT)としてレッドリストに指定されています。

アオカナヘビの生態

長い尾でバランスをとることが上手で、丈の長い草木も器用に移動する姿を見ることができます。ニホンカナヘビと比較すると、樹上に生息する傾向があります。

警戒心はそれほど強くなく、近寄って観察することもできます。

カナパパ
カナパパ

ちなみに我が家で飼育しているアオカナちゃんは警戒心が非常に強く、なかなかバスキングスポットにも姿を現しません・・・。

※警戒心は個体差がありますのでご参考まで。

アオカナヘビの体の特徴

アオカナヘビは、「アオ」と名前に付いていますが、背部の体色は鮮やかな緑色をしていますが、側面には黄色を帯びたような白い筋があります。変異により体全体が褐色の個体もいます。

全長は20~28cmほどで、ニホンカナヘビと比較すると吻(ふん:動物の体における口先のこと)が長く、シャープに見えることも特徴です。

ニホンカナヘビと同様に、平地や低山地の草原、森林、農耕地や民家近くを住処にしています。

ミヤコカナヘビ

出典:CANDLEブログ

ミヤコカナヘビとは

ミヤコカナヘビは、沖縄県宮古島市(宮古島、池間島、伊良部島、大神島等)に生息していますが、その生体数は著しく減少しています。原因は、人の採集圧に加え、人為移入されたイタチやクジャクといった天敵の増加により生態系に影響を与えたことが挙げられます。

宮古島市自然環境保全条例における保全種に指定され捕獲等が禁止されているほか、沖縄県文化財 保護条例における沖縄県の天然記念物に指定されています。環境省レッドリストランク 絶滅危惧ⅠA類(CR)にも指定されています。

ミヤコカナヘビの生態

草原や、林縁・農耕地周辺の低木・民家の緑地にも生息します。温かい地域に生息するため冬眠はしませんが、冬季は不活発になります。

ミヤコカナヘビの体の特徴

全長16~22cmほどと、他のカナヘビと比較すると小型です。体色は緑色で、アオカナヘビと非常によく似ています。

アオカナヘビの違いは、体側面に筋模様は入らないことです。

かつてはアオカナヘビと同一種であると考えられていたようですが、1996年に新種であることが判明し、ミヤコカナヘビと名付けられました。

サキシマカナヘビ

出典:Wikipedia taczy様が撮影

サキシマカナヘビの生息地

沖縄県の石垣島、西表島、黒島、小浜島に分布する、日本の固有種です。

しかし、近年では農地開発が進み、ミヤコカナヘビが生息できる環境が少なくなっています。

外来種のインドクジャクの補食の影響、人の採取(とくに商業的売買)の影響により生体数の減少が危惧され、2020年から国内希少野生動植物種に指定されて法律で捕獲が禁止されました。

サキシマカナヘビの生態

樹上性が強く、主に密林地を住処にしており、時には樹から樹へと渡り歩く姿も見られます。なお、樹上では決まった逃走ルートがあるようで、一度見逃してもしばらく待っていると戻ってくるといわれています。

冬季は気温低下により活動量は鈍りますが、冬眠は行いません。

サキシマカナヘビの体の特徴

全長は25~30cmほどで、日本に生息するカナヘビの中でもっとも大きな種と言われています。

見た目はミヤコカナヘビとよく似ていますが、サキシマカナヘビのほうがかなり大型である点、手足が緑色である点などで見分けることができます。

日本に生息するカナヘビ6種類の比較とレッドリスト分類

日本に生息するカナヘビ6種類の比較とレッドリスト分類

本記事で紹介した6種のカナヘビを比較してみましょう。

なお、環境省が絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト化した「レッドリスト」の分類もまとめています。

カナヘビの種類

ニホンカナヘビ

コモチカナヘビ


アムールカナヘビ


アオカナヘビ


ミヤコカナヘビ


サキシマカナヘビ
体長15cm~25cm14cm~18cm22cm ~26cm20cm ~28cm16cm ~22cm25cm~30cm
生息地(日本)日本全土北海道北部長崎県
(対馬)
南西諸島
(宝島・
奄美大島・
喜界島・
沖縄島・
久米島など)
宮古諸島
(宮古島・伊良部島・下地島)
八重山諸島
(石垣島・黒島・西表島)
見た目の特徴・全長の3分の2
を占める長い尾
・茶褐色から
黄褐色の鱗
・体が太く短い
・尾も短い
・背中にある
楔型の帯模様
・体は緑色だが
雄雌や個体により異なる
・口先が長く
シャープ
・体色は緑色
・体側面に筋模様
は入らない
・体全体が緑色
・手足も緑色
環境省
レッドリスト分類
VU絶滅危惧 II 類 準絶滅危惧種(NT)絶滅危惧ⅠA類 VU絶滅危惧 II 類

環境省が定めるレッドリストの分類

環境省では、レッドリストの分類を、下記表のとおり定義しています。

レッドリスト分類 説明
絶滅 (EX) 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅 (EW) 飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種
絶滅危惧I類 (CR+EN)  絶滅の危機に瀕している種
絶滅危惧IA類(CR) ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
絶滅危惧IB類(EN)

IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

絶滅危惧II類 (VU) 絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧 (NT)

現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

情報不足(DD) 評価するだけの情報が不足している種

なお、レッドリストは、環境省だけではなく、都道府県別にもまとめられています。

都道府県別レッドリストに指定されているカナヘビ
  • 東京都:ニホンカナヘビを絶滅危惧Ⅱ類(VU)(絶滅の危険が増加している種)に指定
  • 長崎県:アムールカナヘビを絶滅危惧Ⅱ類(VU)(絶滅の危険が増加している種)に指定
カナパパ
カナパパ

日本に生息する全種のカナヘビが、何かしらのレッドリストに該当することになります。

まとめ  美しい日本固有種のカナヘビを守りたい

本記事では、日本に生息する6種のカナヘビについて解説しました。

コモチカナヘビ
卵を産まずに子どもを出産する。日本では北海道のみに生息。VU絶滅危惧 II 類”に分類
アムールカナヘビ
長崎県の対馬にのみ生息。体色は背面は褐色で、唇部分の黒い斑点と、胴部から尾部まで連続する背中の楔型の帯模様が特徴的
アオカナヘビ
日本の南西諸島に生息。背部の体色は鮮やかな緑色。側面には黄色を帯びたような白い筋。準絶滅危惧種(NT)としてレッドリストに指定
ミヤコカナヘビ
沖縄県宮古市に生息。体色は美しい緑色。沖縄県の天然記念物であり、絶滅危惧ⅠA類に分類される
サキシマカナヘビ
沖縄県の石垣島、西表島、黒島、小浜島に分布する、日本の固有種。ミヤコカナヘビと同様で、全身緑色。2020年から国内希少野生動植物種に指定されて法律で捕獲が禁止

特にアオカナヘビ、ミヤコカナヘビ、サキシマカナヘビといった日本固有種は美しく我が国の誇りと胸を張りたい反面、私たち人間の都合により生体数が激減していまっているのです。

日本固有種のカナヘビの絶滅を防ぐため、引き続きカナヘビに関する情報を発信していきます。

参考文献および参考サイト

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