ペットの爬虫類が、突然死してしまった。死因を知りたい
本記事では、カナヘビの”突然死”についてまとめます。
本記事をご覧になる方の中では、直近で最愛の爬虫類ペットを亡くされた方がいらっしゃるかもしれません。
- 「自分に何かできることはなかったか?」と後悔の念に駆られている
- ペットの死因をしっかり分析し、「残されたペットを大切に飼育したい」と情報収集している
爬虫類の突然死は、ネット等でよく聞くお話ですよね。
私も、SNSやYOUTUBEを通じて伝え聞いたり、目にしてはいました。
しかし、2021年11月に、我が家で飼育していたアオカナヘビが、突然死してしまいました。
ショックが大きく仕事もままならなかったのですが、急死に関する情報や体験談をネットで収集してみました。
しかし、私の飼育していたアオカナヘビの突然死について、原因を解明することができませんでした。
今回私が得た知識を、1人でも多くの方に発信したいと、本記事をまとめました。
本記事で伝えたいことは、原因のない突然死はあり得ないことを忘れてはいけない、ということです。
- 爬虫類は病気の進行が遅く、異変を見つけにくい
- 間違った飼育法をしてしまい、手遅れになるケースがある
- 何かしらの死に紐づく原因が積み上げられて、結果的に「突然死んだように見える」
- 上記を、一言で”突然死”という言葉表現しているにすぎない
カナパパってこんな人
それでは、本題に入っていきます。
突然したアオカナヘビ
突然死したアオカナヘビお迎えのきっかけ
先日のエキゾチックアニマル即売イベント「BLACK OUT」にて、南西諸島に生息するアオカナヘビのオスとメスを1匹ずつ購入をしました。
≫【関連記事】カナヘビの種類は?日本に生息するカナヘビ6種解説
念願のアオカナヘビ飼育に歓喜した私(と5歳の長男)ですが、お迎えからたったの11日で、オスのアオカナヘビの突然死を体験することになります。
11日経過してからの死亡なので、急激な飼育環境の変化やストレスによる死とは考えづらく、「突然死の原因を知りたい」と思い、様々な情報を収集しました。
突然死したアオカナヘビの生前の様子
写真もみながら、突然死した子の健康状態を振り返ってみます。
体調・体格
下痢の様子もなく、後ろ足を引きずる様子(クル病の疑い)もありません。
また、肥満の様子もなく、すらっとしたアオカナヘビらしい子でした。
食欲
亡くなる前日もクモを3匹平らげ、パートナーの子と比較すると食用旺盛な様子が観察できていました。
写真は、他のカナヘビたちには不評だった(苦笑)ワラジムシも食べてくれている様子です。
飼育環境
南国に生息するアオカナヘビを意識した飼育環境とまではいきませんでした。
しかし、温度は20℃以上、湿度も60%ほどと、突然死を招くような飼育環境ではありませんでした。
※実際に、パートナーは今でも元気です。
もちろん、高温による熱射病の危険もない環境で飼育していました。
突然死直前の様子
つづいて、突然死の予兆は、下半身の麻痺でした。当日の様子を振り返ってみましょう。
下半身不全
朝のルーティンである霧吹き時に、違和感のある動きのアオカナヘビを発見しました。
前日までは素早い動きでクモを捕獲していた子が、辛そうに後ろ足を引きずって歩いているんです・・・。
言葉や文字では表しづらいですが、もはや下半身が全く動かない様子で”下半身不全”といっても過言ではない状態。
急な衰弱
下半身不全?を発見しまもなく、衰弱は急速に進み、30分程度でほぼ身動きが取れない状態まで衰弱してしまいました。
さらに30分程経過し、☆となってしまいました。
爬虫類の突然死に直結する原因
カナヘビの突然死に関しては、なんぶん情報が少なく、私も今回が初めての実体験となります。
そのため、「爬虫類の突然死を招く原因」を調査した結果をまとめました。
我が家のカナヘビの症状と照らし合わせながら、相関関係をみていきましょう。
喧嘩などによる外傷
下半身不全?のような症状から、ペアで購入したカナヘビとの喧嘩が原因と疑いましたが、目立った外傷はありませんでした。
獲物の丸呑みや床材誤飲による窒息死
獲物を丸呑みする種が多い爬虫類ですが、稀に大きな獲物を丸呑みしようとして窒息死するケースがあるようです。
また、床材の誤飲により死亡してしまうケースもよく聞きます。
我が家のカナヘビの場合、突然死直前には餌を与えていませんでしたし、飼育環境は以前ベビーたちを飼育していたコケリウムを利用していました。よって、この原因は死因に該当しません。
脱水症状による腎不全
爬虫類の中でも、フトアゴヒゲトカゲなどの主に多い原因の1つに、脱水症状による突然死があげられます。
フトアゴヒゲトカゲは目が悪く、水入れなどに入っている水を認識できない個体もいるようです。
また、高温かつ乾燥した環境で、常に十分な水が与えられなかった爬虫類は、尿酸が蓄積し、腎臓にダメージをおって死亡する場合があるようです。
我が家のカナヘビの場合、水入れ(ペットボトルキャップ)から水を飲む様子も確認できていました。また、霧吹きにより高湿度が維持されている飼育環境でしたので、この原因は除外できます。
熱射病による突然死
夏場に狭く風通しの悪いプラケースなどに生体をいれておくと、5分もしないうちに生体が弱ってしまい、そのまま死んでしまうことがあります。
急死の原因としてはわかりやすいですが、解説する必要もなく、今回の原因には該当しません。
慢性的な要素が積み重なり突然死に見えることだってある
原因のない突然死はあり得ません。
生体にとって相応しくない飼育方法や飼育環境が、長期間・慢性的に積み上がり、突然死という結果で現れることがあります。
極度のストレス
ストレスの原因は複数考えられます。具体的には、
- 過剰なハンドリング
- 狭い環境での飼育
- 天敵となる種との同居
- 同種同士のいじめ
などが考えられます。
寄生虫による感染症
寄生虫が腸に侵入して、しだいに衰弱死してしまうケースです。一般的な症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振が見られます。
対策としては、定期的に糞検査と駆虫治療をおこなえば、寄生虫による突然死を予防することができます。
完全には否定できませんが、突然死した子は食欲も旺盛で、下痢や嘔吐もしていませんでしたので、寄生虫感染の可能性は低いと考えています。
クル病による衰弱死
別記事にて詳しく解説していますが、爬虫類で最も多い病気のうちの1つ「クル病」による死も非常に多いです。
≫【関連記事】カナヘビをクル病から守ろう!飼い主ができる対策4選
突然死の原因究明を放置しない方法「死後検査」について
一般的な突然死の原因や、慢性的な死の原因を照らし合わせましたが、我が家のアオカナヘビの死因と相関関係がありそうな原因はありませんでした。
この記事を書く情報収集の過程で、ペットの死因を直接的に調べる方法として「死後検査」という方法があることを知りました。
爬虫類(しかも体の小さいカナヘビ・・・)の死後検査を受け入れてくれる病院は限定的ですし、5,000円~10,000円程の費用がかかることが一般的です。
私が死後検査を知ったのは、すでに亡骸を庭に埋葬した後でした。
埋葬後に掘り返すわけにもいかず、
- 亡くなった子に対して、せめてもの報いになったかも
- 他の子たちに同じことをさせずに済んだかも
- 爬虫類の突然死に悩む飼育者の皆様に、有意義な情報を発信できたかも
と、「あらかじめこの方法を知っていたら・・・」と後悔してしまいました。
「知らないこと」って、罪なんですね・・・
まとめ
本記事のまとめです。
- 突然死したアオカナヘビの死亡直前の様子は、「下半身不全」と「急激な衰弱」。
- 調査した結果、相関関係のある原因は見つからなかった
- ペットの突然死の原因を正確に知る上では「死後検査」という手段もある。死体の保管方法も重要なので、あらかじめ知識として持っておく必要がある
- 生き物を飼育するということは、死とも隣り合わせであることを忘れてはいけない
アオカナヘビの突然死と真剣に向き合うこと、死や病気の原因理解につながり、命の尊さを考えるきっかけにもなりました。
しかし、直接的な死因を解明できなかったことは、今でも不甲斐なく思っています。
私の様な想いを経験する飼育者さんや、寿命を全うできないペットを少しでも減らしたいです。
正しい知識と飼育方を実践いただけるよう、私も積極的に情報発信をしていきます!
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