- もうすぐカナヘビの赤ちゃんが生まれそう!用意しておくべき道具やエサはある?
- 赤ちゃんの体が小さすぎでどんなエサをあげればよいかわからない
- 赤ちゃんカナヘビへの初給餌としてオススメのエサを知りたい!
- 孵化後の赤ちゃんカナヘビが何も食べない!餓死してしまわないか心配
本記事では、こんな悩みを解決します。
飼育していたカナヘビが卵を産んで、ついに赤ちゃんが生まれた♪
でも、どのように育てていけばよいかわからなくて不安・・・というかたには必見の記事です。
生まれて間もない赤ちゃんカナヘビの育て方、エサやりの方法、おすすめのエサについて解説していきます。
私が知りえる赤ちゃんカナヘビ飼育のノウハウや試行錯誤のすべてを、本記事にまとめました。
最後まで読めば、赤ちゃんカナヘビを飼育するための心構えと、エサ選びや給餌のコツを理解することができますよ!!
- 赤ちゃんカナヘビを飼育する前の心構え から読む
- 赤ちゃんカナヘビを育てる前に理解しておきたいこと から読む
- 赤ちゃんカナヘビへのエサやり方法 から読む
- 赤ちゃんカナヘビに必要な飼育環境 から読む
カナパパってこんな人
それでは、本題にはいっていきましょう!
赤ちゃんカナヘビを飼育する前の心構え
- 赤ちゃんカナヘビ飼育は非常に難しく、カナヘビ飼育初心者にはオススメできない
- 死を看取ることも覚悟のうえ、赤ちゃんカナヘビの飼育に臨んでほしい
はじめに、厳しい現実をお伝えします。
赤ちゃんカナヘビの飼育は非常に難しく、カナヘビ飼育に慣れた飼い主様でも衰弱死させてしまうことが多いほどです。
体も小さく愛くるしい赤ちゃんカナヘビですが、成体と異なり非常に体が弱いです。
エサの与え方や飼育環境の知識などを、あらかじめ飼育者が理解しておくことが重要!
また、個体によっては、
- 生まれながらにして体が弱い子
- エサの捕獲が下手な子
- 兄弟からちょっかいを出される子
が存在します。
死を看取ることも覚悟のうえ、赤ちゃんカナヘビの飼育に臨んでください。
赤ちゃんカナヘビを育てる前に理解しておきたいこと
赤ちゃんカナヘビを育てたい方には、お迎えや孵化の前に、必ず下記4点を理解していただきたいです。
1つずつ、説明していきますね。
事前知識① 親カナヘビとは必ず別居させる
カナヘビをはじめとする爬虫類は、基本的に社会性を持ち合わせていません。
そのため、親カナヘビには、育児という概念もなければ、すぐそばにいる子は自分のこどもという認識すらないのです。
それどころか、親カナヘビからしたら、口に入るサイズの赤ちゃんカナヘビは絶好のエサとなってしまいます。
「せっかく孵化したんだから、親子水入らずで」と親子を同居させてしまう気持ちは理解できますが、絶対にやめてください!不幸な事故につながります。
事前知識② 温度・湿度対策の徹底
生まれたばかりの赤ちゃんカナヘビは、体が弱く、温度・湿度変化にも敏感です。
特に、生まれたての赤ちゃんカナヘビは体に潤いがありますが、1日程すると乾燥してきます。
成体よりも多湿な環境を保つ意識でいましょう。
夏生まれの赤ちゃんカナヘビ
高温多湿な日本の環境を踏まえると、夏に孵化した赤ちゃんカナヘビであれば、クーラーによる冷やしすぎ、乾燥しすぎを補いながらの飼育を心がけてください。
温度は25~30℃程度、湿度を保つために床材に湿らせたキッチンペーパーを敷いてあげるとよいでしょう。
冬生まれの赤ちゃんカナヘビ
特に注意したいのは、冬に孵化した赤ちゃんカナヘビの飼育です。
暖房のON/OFFでは、温度変化が激しく、赤ちゃんカナヘビに負担をかけてしまいます。
飼育環境全体が20℃以上になるような保温器具の設置は必須です。
保温器具は暖突がオススメですよ。
事前知識③ 孵化直後はエサを食べないことが多い
赤ちゃんカナヘビは、孵化当日はあまりエサを食べません。
理由は、赤ちゃんカナヘビは孵化直前までヨークサックという栄養袋から栄養を吸収しており、孵化後もヨークサックを付けて生まれてくる子もいます。
個体差もありますが、一般的には生まれて2~3日経ってから、初めてエサを食べるというのが一般的です。
エサをたべないからといって、無理にエサを与えようとしないでください!!ストレスで赤ちゃんカナヘビを弱らせてしまう原因になりかねません。
孵化当日にエサを食べないっ!!って心配しすぎないでくださいね。
事前知識④ エサを食べ始めたら毎日食べるだけ与えよう
大人カナヘビに毎日エサを与えていると、肥満体系になり、健康上よくありません。
しかし、無事に初給餌をおえた赤ちゃんカナヘビは食欲旺盛!!
給餌頻度は毎日、食べるだけ与えましょう!
食べる子は育つ!!
赤ちゃんカナヘビへの初給餌
ここからは実践編です。
赤ちゃんカナヘビへの初給餌を行う上での注意点と対策を紹介していきます。
赤ちゃんカナヘビが生まれて2~3日が経過したら、いよいよ初給餌です。
ペットへのエサやりは、飼育者にとって至高の一時ですよね♪
いっぽう、初めてのエサやりで「どんなエサを与えればよいの?うまく食べてくれるか不安・・・。」と思う方も多いことでしょう。
実際に、赤ちゃんカナヘビ飼育でもっとも難しいお世話は “初給餌” といっても過言ではありません。
私も同様の経験があります。赤ちゃんカナヘビの口ってすごく小さくて、普段与えているコオロギはまず食べられないし、どうしよう・・・と。
実際に、下記のような原因でエサを食べることができず、そのまま衰弱して死んでしまうのです。
赤ちゃんカナヘビがエサを食べない原因
でも大丈夫!!
初給餌の悩みに対する対策を、具体的にまとめていきますので、記事の内容をしっかり頭にいれて、焦らず実践していきましょう!
餌を食べない原因と対策① エサが大きすぎて怖がって食べない
赤ちゃんカナヘビがエサを食べない理由の1つは、エサが大きすぎることです。
大人カナヘビに与えているサイズのコオロギなどは、まず食べません。
赤ちゃんカナヘビは小さく非力ですので、自分より大きく力強い昆虫を見てしまうと、トラウマで一生その昆虫を食べない、といったことにもなりかねません。
対策:適切なサイズの生きエサを選ぼう
どのくらいの大きさのエサを与えればいいんですか?
大きさの目安としては、赤ちゃんカナヘビの口におさまるサイズ、コオロギでいうと2-3mmの1-2令(初令やピンヘッドとも呼ばれます)がよいでしょう。
我が家の庭では、春~秋にかけて小さいサイズのコオロギが大量発生しており捕獲は簡単ですが、このサイズのコオロギを入手することが難しい人も多いでしょう。
コオロギはペットショップやインターネットでも購入することができます。
捕獲よりも手軽に入手できてオススメです。
赤ちゃんカナヘビの口におさまるサイズの生きエサを選ぼう!
餌を食べない原因② エサが好みではない
赤ちゃんカナヘビでも食べられるサイズのコオロギを与えているのに、一向に食べてくれない場合は、どうすればいいですか?
赤ちゃんカナヘビによっては、与えているエサが好みではなく、食べてくれない場合があります。
筆者の実経験
対策:違うエサを食べるか試してみよう
この経験で、赤ちゃんカナヘビに1-2令のコオロギを与えればまず食べてくれる、といった私の固定概念がくつがえされました。
コオロギに見向きもせず困っている方は、コオロギ以外の生きエサを与えてみてください。
思わぬ反応が見られるかもしれません。
なお、クモは栄養バランスも良く、赤ちゃんカナヘビへ与えるエサとしても適している生きエサです。
しかし、店売りされていなかったり、捕獲が難しかったりと、安定的に与えるには少々癖があるのも事実・・・
カナヘビはクモが大好き でも、こんな大変なことも…
- 捕獲になれていない人からしたら、毎日の調達は苦行でしかない
- 調達には場所・季節を選ぶ(冬場はほぼ調達不可能)
- 動きが速いため、赤ちゃんカナヘビに与える際には弱らせる必要がある
クモを大量かつ効率的に捕まえる方法については、「カナヘビが大好きなクモを5分で20匹捕獲できる方法」をご参照ください。
対策②:Sサイズのレッドローチもオススメ
コオロギは食べない、クモを安定的に捕獲できないかたは、Sサイズのレッドローチ(生き餌) もオススメですよ。
Sサイズのレッドローチは動きも遅く、ガラスやプラケースを登ることもできないため、赤ちゃんカナヘビでも捕獲しやすい生き餌です。
ペットショップなどでも販売されているため、クモよりも調達しやすいこともメリットですね。
念のため、デメリットも知っておきましょう。
- レッドローチ=ゴキブリ
- 動きが遅いとはいえ、やはり適度に弱らせてから与える必要がある
- 赤ちゃんカナヘビが食べ残したレッドローチをストックする必要がある
レッドローチは、実はゴキブリの一種なんです!!もちろん家庭に出るゴキブリとは種別が異なりますが、ゴキブリと知ってしまうと避けたくなるのが人のさがですよね・・・。
こればかりは、慣れです!!慣れれば、レッドローチもかわいいですよ(苦笑)
→ 初心者でも保管が超簡単な生き餌「レッドローチ」をカナヘビは食べるの?
もはや、カナヘビを飼っているのかゴキブリを飼っているのかわからなくなるときがあります(笑)
コオロギが好みではない可能性も!クモやレッドローチなども試してみよう
餌を食べない原因と対策③ エサをエサと認識していない
エサのサイズが適切、複数種類のエサを与えてみても反応なし、といった場合に考えられる原因は、「エサをエサとして認識していないこと」です。
また、エサである昆虫に恐怖を抱いてしまい捕食する意欲を失っているケースも考えられます。
いずれのケースでも、放っておくと赤ちゃんカナヘビはどんどん衰弱してしまいます。
正直、この原因が一番やっかいです。対策が難しく、かつ根気がいります。
対策:エサの体液をペロッとしてもらおう
生きエサをつぶして弱らすことで、体液が出てきます。ピンセットでエサごとつかみ、体液が軽く付着するように赤ちゃんカナヘビの口元に近づけてみてください。
根気よく続けていると「ペロッ」と舐めてくれることがあります。
繰り返し行うことで、エサとして認識してくれたり、瀕死でピクピクしている状態の生きエサを見続けることで恐怖心がなくなることでしょう。
昆虫慣れしていない飼育者には厳しいかもしれません。
しかし、赤ちゃんカナヘビにエサと認識してもらうためには、避けては通れない道なのです。
エサをつぶして弱らせ、体液をペロッとしてもらおう
餌を食べない原因と対策④ エサの動きが速すぎで捕食ができない
エサを食べようと狙っているけど、うまくエサを捕食できていない仲間がいたりしませんか?
赤ちゃんカナヘビの中でも、捕食スキルには個体差があります。
そのため、” 捕食が下手な子はエサにありつけずに、兄弟たちより体が一回り小さい” なんてことはアルアルです。
上記で解説した「つぶしたエサの体液を舐めてもらう方法」もあります。
しかし、給餌のたび、過保護にエサ1匹1匹をピンセットで与えていては、いつまでも捕食スキルがあがりません。
「かわいい子には旅をさせろ」ということで、自力で捕食してもらうサポートをしましょう。
サポートの方法は、ピンセットでコオロギの後ろ足を取り除くことです。
コオロギの動きが鈍くなります。
はじめて生き餌を弱らせる時、かなり心が痛みますが、赤ちゃんカナヘビを飼育する上では必須行為です!
生きエサを適度に弱らせ捕食スキルアップのサポートを!
人工餌になれてくれるとエサやりのハードルが一気に下がる
初給餌を終えてからも、赤ちゃんカナヘビの給餌は続きます。
孵化から1~2週間程度すると、少しづつ動きにも力強さが出てきて、生きエサの捕食スキルもあがってきます。
折り合いをみながら、人工飼料の給餌にもチャレンジしてみてもよいでしょう。
人工餌のメリット
- 捕獲やストックが不要
- 昆虫が苦手な人でも扱える
- コストパフォーマンスが高い
- 生きエサと違って動かないので給餌が簡単
人工餌は、まさに爬虫類飼育者の救世主です!
私がこれまで飼育した赤ちゃんカナヘビは、全ての個体は人工餌を好んで食べてくれ、大人カナヘビと変わらない大きさまですくすく成長してくれました。
しかし、生まれてすぐの赤ちゃんカナヘビが人工餌を食べてくれたわけではありません。
生まれてすぐは動き回る生きエサに捕食本能がくすぐられ、人工エサをエサと認識してくれないケースが多いです。
そのため、 初令のコオロギやクモ、SSサイズのレッドローチを与えながら、焦らず人工餌に慣れさせていきましょう。
赤ちゃんカナヘビに必要な飼育環境
生まれたてはシンプルなレイアウトで
大人カナヘビと同様の飼育環境を整えてあげてください。
ただし、生後2週間くらいまでの飼育環境は、小さめの飼育ケース、かつシンプルなレイアウトをオススメします。
複雑なレイアウトにしてしまうと、生き餌の隠れ家をつくってしまうことにもなり、捕獲しづらくなります。
捕食に慣れてきたら一安心 少し凝ったレイアウトへ
孵化から1週間程すると、赤ちゃんカナヘビ自らが、弱らせていない生き餌を捕食することができるようになってきます。
ここまでくると、飢えによる衰弱死のリスクはかなり下がってきます!
飼育レイアウトも、シンプルなものから少し凝ったものへ移行してよいでしょう。
→参考記事:カナヘビの飼育レイアウトにお困りの方必見!素敵なレイアウト事例を一挙公開
ただし、大人カナヘビとの同居は、生後2か月くらいまでさせないでください!
ちょっかいを出されてる固体がいないか注意しよう
孵化から1~2か月経過と、「赤ちゃん」という見た目ではなくなってきます。
これくらいの時期になったら、いじめられている個体がいないか、日々の観察を怠らないようにしてください。
エサ食いの良い悪いで、同じ時期に孵化した兄弟でも体の大きさに差が出てきます。
周りの子よりも明らかにサイズが小さい子は、ちょっかいを出されたり、尻尾をかまれ自切(危険から逃れるため自ら尻尾を切ること)してしまう子がいます。
特定の個体が頻繁にちょっかいを出されている場合は、別居を強くオススメします。
上の写真は、兄弟よりエサ食いが悪く、ちょっかいを出され続け自切してしまった子です。
2021年12月に、別居から1か月程で☆になってしまいました・・・。
別居の判断や準備は早期に行ってください!!
≫【関連記事】カナヘビの多頭飼いで注意すべきこと4選と必ず用意すべきもの
まとめ しっかりとした知識をつけて赤ちゃんカナヘビを育てよう!
今回の記事では、赤ちゃんカナヘビの飼育が難しいと言われる理由と、孵化したての赤ちゃんカナヘビにオススメなエサについてまとめてみました。
- 赤ちゃんカナヘビ飼育前に知っておくべきこと
- 親カナヘビとは必ず別居させる
- 温度・湿度対策の徹底
- 孵化直後はエサを食べないことが多い
- エサを食べ始めたら毎日食べるだけ与えよう
- 初給餌でエサをたべない原因と対策
- エサが大きすぎて怖がって食べない → 赤ちゃんカナヘビの口におさまるサイズの生きエサを選ぼう!
- エサが好みではない → コオロギが好みではない可能性も!クモやレッドローチなども試してみよう
- エサをエサと認識していない → エサをつぶして弱らせ、体液をペロッとしてもらおう
- エサの動きが速すぎで捕食ができない → 生きエサを適度に弱らせ捕食スキルアップのサポートを!
- 赤ちゃんカナヘビに必要な飼育環境
- 大人カナヘビと同じ飼育環境をそろえよう
- 生まれたてはシンプルなレイアウトで
- 捕食に慣れてきたらすこし少し凝ったレイアウトもOK
赤ちゃんカナへビの飼育は難しく手間もかかります。
しかし、我が家で成長した子たちは、本当にかわいい!!!本記事が、皆さまの赤ちゃんカナヘビの健やかな飼育に向けた一助になれば幸いです。
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