カナヘビは多頭飼育しても大丈夫?
本記事では、このような疑問や悩みにお答えします。
カナヘビをはじめて多頭飼いをするとき、下記のような疑問・不安はありませんか?
- カナヘビは多頭飼いしてよいの?
- 多頭飼いで注意すべきことは何?
- ニホントカゲと一緒に飼育しても大丈夫?
- もし、ケンカをしてしまったらどうすればいいの?
本記事では、カナヘビの多頭飼いで注意すべきことと、必ず用意すべきものについて解説します。
結論、カナヘビは多頭飼いしやすい生き物です。ただし、無知な状態でカナヘビの多頭飼いをしてしまうと、ケンカや共食いによる最悪の事態にもなりかねません。
この記事を読めば、カナヘビを多頭飼いする上での心構えや、あらかじめ用意すべきものが分かります。これからカナヘビの多頭飼いをしようとしている方や、すでにカナヘビを多頭飼いしている方にも届けたい内容です。最後まで記事をご覧ください。
- カナヘビは多頭飼いしてもいい から読む
- サイズが違い過ぎるカナヘビの同居は共食いの原因に から読む
- 多頭飼いで注意すべきポイント から読む
- 実例 多頭飼育によるカナヘビのケガ から読む
- 多頭飼い前に必ず用意すべきもの から読む
カナパパってこんな人
それでは、本題に入っていきましょう。
カナヘビは多頭飼いしてもいい
カナヘビは多頭飼いしやすい
カナヘビは、多頭飼いがしやすい生き物です。
カナヘビには、縄張り意識やマーキング、メスをめぐってオス同士が争うような習性はありません。多頭飼いをすることで、居心地の良いバスキングスポットに複数個体が寄り添うような微笑ましい光景を観察できます。
また、下記の条件をすべて満たせれば、アオカナヘビなど別種のカナヘビと同居させることも可能です。
- 体の大きさが同じくらいであること
- カナヘビと同じ昼行性のいきものであること
- 同様の環境(温度・湿度・紫外線量)で飼育できること
- お互いの種が捕食・被食関係にないこと
ただし、同居時には入念に観察しつつ、日々の観察を怠らないことが前提です。
私が飼育しているカナヘビの飼育環境では、ニホンカナヘビとアオカナヘビを同居させています。
2種ともに生息地は異なりますが、温暖かつ多くの紫外線を浴びることができる環境に生息しているため、比較的同居させることは簡単でした。
最初はケンカしないかとヒヤヒヤしていましたが、最近は一緒にバスキングしている姿が頻繁に観察できるようになりました。
カナヘビ飼育初心者の方には、ニホンカナヘビ同士の多頭飼いに留めたほうが無難です。
ニホントカゲとも一緒に飼える
ニホンカナヘビとよく似た種でニホントカゲがいます。
カナヘビと比較し、ニホントカゲは縄張り意識が強い生き物ですが、サイズに大きな差がなく、ケンカする様子がなければ、同居は可能です。
よく、カナヘビとニホントカゲを同居させている方の情報を目にしますし、私も同居させています。
2種を同居させる場合には、それぞれの種に必要な飼育環境を1つの飼育環境内で再現してあげることが重要です。
カナヘビとニホントカゲは同じ昼行性の生き物ですが、生態に違いがあります。日中は日向で日光浴することが多いカナヘビに対して、ニホントカゲは土に潜っている時間が多いです。ニホントカゲが潜れるような床材を敷いてあげることが必要になります。
同居を試みる場合、お互いが追い回したり威嚇しているようであれば、すぐにどちらかを別環境へ移動させてください。
ニホントカゲの飼育方法を知りたい方は、下記記事で詳細をまとめています。
サイズが違い過ぎるカナヘビの同居は共食いの原因に
多頭飼いで絶対にやってはいけないことは、大人カナヘビと赤ちゃんカナヘビの同居です。
カナヘビには、産卵した卵を守ったり、生まれた赤ちゃんをわが子と認識し育てる習性がありません。大人カナヘビと赤ちゃんカナヘビを同居させて待っているのは、赤ちゃんカナヘビをエサと間違えて食べてしまう、共食いという悲しい結末です。
多頭飼いで注意すべきこと
多頭飼育で気を付けるべきことは3つあります。
順番に説明していきますね。
観察しやすい飼育環境を用意する
カナヘビの多頭飼いにおいて、後述するリスクを少しでも回避するために、
- 大きい飼育ケース(最低でも45cm×30cmくらいのもの)
- 観察しやすい飼育環境(ガラスやアクリルがオススメ)
- 隠れ家
などを用意してあげましょう。
カナヘビにオススメの飼育用品を知りたい方は、↓に記事が参考になりますよ!
拒食やエサを食べれていない個体がいないか
カナヘビを多頭飼いすること際は、拒食やエサを食べれていない個体がいないか、入念に観察する必要があります。
同じ時期に生まれた兄弟の中でも、捕食が下手でエサを食べははぐってしまう子がいます。そういった場合は、個別に給餌させてあげるといった対策をとりましょう。
追い回したりケンカをしていないか
カナヘビは縄張り意識がない生き物ですが、エサの取り合いでカナヘビたちがケンカをすることがあります。
正確には、カナヘビがくわえているエサをとろうと、顔ごと噛みついてしまうのです。
エサを与える際には注意深く観察し、取り合いをしている子がいたら仲裁に入ってあげてくださいね。
また、発情期のオスがメスを追いかけまわし、抵抗したメスがオスに噛みつくというシーンもよく目にします。
実例 多頭飼育によるカナヘビのケガ
多頭飼育による事故は、私も経験があります。2つの実例を紹介しますね。
多頭飼育の難しさを伝えたく、あえてリアルで痛々しい姿のままお伝えします。ご了承ください。
大きくならず兄弟にいじめられたカナヘビ
1つ目の事例は、同じ時期に生まれた兄弟の中で、食が細く成長も遅いカナヘビです。
少しだけ様子を見ていましたが、兄弟からもちょっかいを出され、尻尾も噛まれ切れてしまいました。見かねて別ケージで飼育することに・・・。
別居させて1か月程。尻尾も少しずつ再生してきて、一安心と思っていたある日の朝、水苔の上で横たわって亡くなっていました。
死因は今でもわかっていません。明らかな成長の遅さから、先天的な疾患を抱えていた可能性があります。
交尾を迫ったオスに後ろ足をかまれケガを負ったメスカナヘビ
続いて紹介する実例は、発情期のオスに後ろ足をかまれて、毛がをしてしまったメスカナヘビです。
ケガの症状はひどく、右後ろ足はほぼ動かすことができない様子。数週間ほど経つと、足は壊死してしまい、ポロッと取れてしまいました。
しかし、この子は活発で食欲もあり、片足にも関わらず生きたコオロギを簡単に捕食しているワイルドっぷり!
最終的には卵詰まりにより息を引き取ってしまいましたが、懸命に生きてくれたカナヘビです。
多頭飼い前に必ず用意すべきもの
カナヘビの多頭飼育は、ケガのリスクがあることはご理解いただけましたか?
いざケンカしたときにすぐに隔離させられるよう、スペアの飼育用品を用意しておくことが飼育者の義務です。
最低限、隔離用の飼育ケースとライト類は用意しておきたいところですね。
隔離用の飼育ケース
一方的にいじめられているカナヘビや、複数のカナヘビにちょっかいを出す個体を隔離できるよう、スペアの飼育ケースの準備をしておきましょう。
隔離する個体が1匹なのであれば、サイズはそこまで大きいものである必要はありません。私は、赤ちゃんカナヘビを飼育する際に使用したレプタイルボックスをストックしています。
紫外線ライトや保温器具
隔離期間が1か月を超す場合、隔離した個体が健康維持のための紫外線ライトや保温器具は必須です。
隔離した個体が、1週間程度で元の飼育環境に戻れるとは限りません。1か月以上の間隔を取らざるを得ない場合のほうが多いでしょう。
長期的にコスパが良い紫外線ライトはマイクロUV LED一択です。しかし、短期かつスペアのライトなので、安価なものをストックしておく程度でよいでしょう。
ライト選びにお困りの方は、下記記事が参考になりますよ。
まとめ カナヘビの多頭飼いは魅力が満載 注意点も多く飼育中級者向け
- カナヘビは多頭飼いしやすい生き物
- 大人カナヘビと赤ちゃんカナへビの同居は絶対にNG!!
- 多頭飼いの際には、観察しやすい飼育環境を用意し、エサ喰い・産卵・ケンカなどを入念に観察
- ケンカが続発する場合、原因となっているカナヘビを速やかに別居させる必要がある
- 別居したカナヘビが健康に暮らせるように、紫外線ライトや保温器具はストックしておくことがオススメ
カナヘビの多頭飼いは、魅力的なことも多く、赤ちゃんカナヘビの飼育においては必要な道のりになります。リスクや対処法をあらかじめ抑えておきましょう。
本記事が参考になったら是非twitterを 👍フォローしてネ!
YOUTUBEチャンネル登録もよろしくお願いします!
コメント