カナヘビの保湿対策で、良い方法はない?
本記事では、このような質問にお答えします。
カナヘビをはじめ、保湿が必要なペットを飼育している場合、冬場の乾燥対策は重要ですよね。
- 空調による室温管理をしていると、乾燥してしまうため生体に悪影響を与えないか不安
- 乾燥により過去にカナヘビが脱皮不全をおこしてしまい、手足が壊死してしまった
- カナヘビ以外にも多湿を好む生体を飼育しているんだけど、人間用の加湿器だけでは適正湿度を維持するのが難しい
そこで、本記事では、爬虫類飼育環境の保湿方法3選と、爬虫類・植物用加湿器「Fog」のレビューをまとめました。
私の家でも、冬は暖房器具として空調を使用しているので、湿度計が40%を切ることもしばしば・・・。
部屋に加湿器を置いたりすることである程度の乾燥対策はできるものの、ペットの飼育ケース内の適正湿度の管理・維持は非常に難しいです。
そこで、ゼンスイが製造販売する爬虫類・植物用加湿器「Fog」を導入してみました。性能や使い勝手について、本音をレビューします!
この記事を最後まで読んでいただければ、爬虫類・植物用加湿器「Fog」の使い勝手や保湿にかかる時間・効果・範囲を理解することができます。
読者様によっては、飼育している生体や飼育環境が異なりますよね。
どのような方に「Fog」がオススメかを具体的にまとめていますので、商品を購入したあとの「こんなはずじゃなかった」という後悔がなくなります。
乾燥対策にむけた保湿方法3選
飼育している生体や、部屋で利用している暖房器具によって、乾燥具合や対策が異なってきます。
日本の一般家庭における冬場の保温対策として、空調エアコンを採用している方が多いのではないでしょうか。
空調エアコンの場合、気になってくるのは乾燥です。真冬の太平洋側の地域は非常に乾燥しますので、加湿器をつけないと30~40%程に湿度が下がってしまいます。
そのため、生体を飼育するケースごとに、乾燥対策が必要になります。乾燥対策として、大きく3つあげられます。
- 飼育ケースに霧吹きをふきかける
- 飼育ケース内に水苔やウエットシェルターを設置する
- 爬虫類の加湿器を利用する
1つずつ、紹介していきましょう。
保湿方法①飼育ケースに霧吹きをふきかける
とにかく手軽にコスパよく実施できるのが霧吹きの利点です。
常に家にいて、頻繁に霧吹きをかけてあげられる場合、非常にオススメの乾燥対策となります。
霧吹きをしてから2~3時間程度で乾燥してしまうことが多く、頻繁に霧吹きをしてあげる必要があります。
- 手軽に実施でき、コスパが良い
- 頻繁に霧吹きをする必要があり、手間がかかる
- 夜間帯や外出時などに霧吹きができない時間帯は、飼育ケース内が乾燥してしまう
- (小さいお子さんがいつ家庭の場合)こどもが「やらせてー!!」と霧吹きを独占し、あたりがビチャビチャになる
保湿方法②ウェットシェルターや水苔を設置する
シェルター上部に水を貯めることができるウェットシェルターや、水苔を設置することで、飼育環境内の湿度を維持する方法です。
霧吹きより手間もかからず、適正湿度が40~50%程度の生体であれば、この方法で十分に保湿ができます。
- 外出時や夜間の湿度維持も可能
- 多湿飼育が必要な生体の場合、適正な湿度を維持できない
保湿方法③爬虫類用の加湿器を利用する
最後に紹介するのは、爬虫類用の加湿器を利用する方法です。
霧吹きやウエットシェルターでは対応できない、多湿状態を飼育環境内で表現することができます。湿度の高い生体飼育には、爬虫類用加湿器の導入が必須といえるでしょう。
- 霧吹きやウエットシェルターでは表現できない多湿環境の維持が可能
- 導入コストが高い
- 生体や飼育ケースの広さによっては、過剰な湿度になってしまう
爬虫類・植物用加湿器「Fog」をレビュー
爬虫類用加湿器の購入を検討する際、「高い買い物なので失敗したくない」と頭をよぎる方のために、私が実際の商品を使ってみた感想を紹介します。
今回使ってみた商品は、ゼンスイ株式会社が製造・販売する爬虫類・植物用加湿器「Fog」です。
私が現在飼育している生体は、ニホンカナヘビやレオパードゲッコーですが、適正湿度は50~60%ほどです。
ニホンカナヘビを飼育しているガラスケージ(60x30x36cm)内の湿度は、11月現在、40~50%になっており、冬本番になると部屋全体を暖房をつけるのでさらに乾燥します。
乾燥による脱皮不全を懸念し、「Fog」の利用に至りました。
≫【関連記事】脱皮不全により指の欠損も!!カナヘビの成長のバロメーター『脱皮』や脱皮不全対策3選
爬虫類・植物用加湿器「Fog」:基本仕様
項目 | 内容 |
本体サイズ | W200mm×D160mm×H230mm |
タンク容量 | 2.5ℓ |
製品重要 | 830g |
消費電力 | 25W |
加湿量 | 約300ml/時間(最大運転時) |
連続使用時間 | 10時間(最大運転時) |
安全装置 | オートOFF機能 |
爬虫類・植物用加湿器「Fog」:設置手順
商品の箱!想像していた以上に大きい印象です。
開封してみると、
- 加湿器本体 ※写真中央億
- 給水機 ※写真右
- フリーホース×3 ※写真左
- 分岐パーツ ※写真左
- サクションカップ(吸盤)×6 ※写真中央手前
が入っていました。
早速組み立てていきます。組み立ては非常に簡単で、取扱説明書がなくても迷うことはありませんでした。
手順としては、
- 給水機に水を入れる
- 給水機を加湿器本体にはめ込む
- 給水機にフリーホースを取り付ける
- 必要に応じて分岐パーツやサクションカップを取り付け、飼育ケースにホースを差し込む
といった感じです。
あっという間に組み立ては終わりました。
爬虫類・植物用加湿器「Fog」:保湿性能
保湿前の湿度は42%、やや乾燥気味といったところ・・・。
ダイヤル式のスイッチを回して、保湿開始です。
最初はFogのお手並み拝見といったところで、最小運転を試してみます。
2分経過・・・
私はFogを侮っていたようです・・・
みるみるうちに湿度があがり、2分ほどで湿度60%に達しました。
Fogの保湿力、凄まじい・・・。
多湿を好む生体を巨大水槽で飼育する場合でも、Fogの保湿力があれば適正湿度を維持できそうですね!
試しに最大パワーでどの程度保湿できるか、試してみます。
ものすごい霧で、水槽内が全く見えなくなりました(笑)
これでは温湿度計が見えないので、一旦スイッチを切って湿度を確認みると・・・
驚異の湿度80%越え!!あっぱれです。
爬虫類・植物用加湿器「Fog」:サクションカップ(吸盤)の吸いつきは少々弱いかも・・・
付属のサクションカップ(吸盤)をガラス製水槽にを取り付けましたが、10分もしないうちに外れてしまい、フリーホースが水槽内に落ちてしまいました・・・。
私の水槽が汚れていたのかもしれませんが、使用している飼育ケースごとに吸いつき強度が異なると思いますので、最初は注視してあげたほうがよさそうです。
※生体がフリーホースをつたって脱走してしまうリスクがあります。
爬虫類・植物用加湿器「Fog」:フリーホースと分岐パーツの利用で複数飼育ケースで併用利用
フリーホースは柔らかく伸縮自在で、1.5mほどまで伸ばすことができます。
また、同梱されている分岐パーツとフリーホースをうまく組み合わせれば、隣り合った飼育ケースであれば、「Fog」1つで保湿することができるのです。
多品種の生体の保湿を行いたい飼育者さんには嬉しいですね。
爬虫類・植物用加湿器「Fog」: 部屋の加湿器としても利用可能
実際に使ってみて驚かされたのが、ペット用の加湿器かと思いきや、フリーホースを外すことで、般的な加湿器としても使用できてしまうんです!!
保湿力は抜群、複数ケージで利用可能、人間の部屋の保湿にも活用できる3徳な加湿器ですね。
爬虫類・植物用加湿器「Fog」をオススメできる方とできない方
Fogの保湿力や使い勝手を踏まえ、飼育している生体や環境ごとに、オススメ度を表でまとめてみました。
適正湿度 | 具体的な生体名 | 飼育環境サイズ 45㎝以下 | 飼育環境サイズ 45㎝~90cm | 飼育環境サイズ 90cm以上 |
40 ~ 50% | ・フトアゴヒゲトカゲ ・ヨロイトカゲ | △ | △ | △ |
50 ~ 60% | ・ギリシャリクガメ ・ニホンカナヘビ ・ニホントカゲ ・ヒョウモントカゲモドキ ・コーンスネーク ・ベルツノガエル ・ヒョウモンリクガメ など | △ | 〇 | ◎ |
60 ~ 70% | ・ニシアフリカトカゲモドキ ・エボシカメレオン ・ヘルマンリクガメ など | ◎ | ◎ | ◎ |
◎:非常にオススメ
〇:オススメだが他の方法での保湿も可
△:あまりオススメできない
※生体の成熟具合や、脱皮前後、日夜などで適正湿度は大きく異なります。あくまで参考程度で捉えてください。
爬虫類以外にも、多湿植物をアクアテラリウムで育成されている方にもオススメですね。
まとめ:「Fog」は多湿を好む生体の湿度維持に最適
今回の記事では、冬の乾燥対策3選の解説と、爬虫類・植物用加湿器「Fog」のレビューを行いました。
- 爬虫類の乾燥対策はおおきく3つの方法がある
- 霧吹き
- ウエットシェルターや水苔の設置
- 爬虫類用加湿器の導入
- 湿度管理を自動化や、外出時・夜間の湿度管理には加湿器の導入がオススメ
- 爬虫類用加湿器「Fog」の保湿力は抜群!飼育している生体や飼育ケースのサイズを踏まえ、後悔のない買い物を!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「Fog」の保湿力は素晴らしく、正直、60㎝ガラス水槽でカナヘビを飼育する私にとって、「Fog」は少々過剰な乾燥対策だったかもしれません。
乾燥している日やカナヘビの脱皮前に、短時間「Fog」を使用し、それ以外の時間は部屋の保湿に利用していきます。
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